ふと思うところあり、コーチを探しているのですが、
その過程が面白く、学びが多いので、まとめることにしました。
(ひとつの旅だな、と個人的には感じています)
全部終わったら続編、または修正稿を書こうと思うのですが、都度頭を整理したいなと思ったのと、
これからお会いするコーチの方に必要に応じて事前にお渡ししたり、
既にお会いした方や、ご紹介頂いた方に「経過報告」を書きたいなと思ったこと、
コーチを探していたり、検討している方に多少なり参考になるんじゃないかな、と思ったのが、
このメモを書いた理由です。
(最近よく「身の回りで僕に合いそうなコーチいませんか?」って聞いてるんですが、「いやー自分も探してまして」という返答もちょこちょこ頂いてます)
なおちょっと長めに書くつもりなので、適宜読み飛ばしていただき、読みたいところを読んでいただけたらと思います。
(特に1はとても個人的なことなので)
【目次】
1)なぜコーチを探そうと思ったか
2)どんな取り組みをしているか
3)プロセスから得ているもの
4)今後の展望
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1)なぜコーチを探そうと思ったか
3つの理由から、今回コーチを探そう(お願いしよう)と決めました。
1−1)よりよく生きる上でのオフィシャルで良質な壁打ち相手、相談相手がほしい
フリーで色々な会社の仕事や、その他活動をしているので、日々色々なところでお話しをする機会や相手には恵まれていると思います。
話し上手、聞き上手の方もたくさんいらっしゃるので、ちょっとした壁打ちや相談をするには困らない環境だと言えます。
ただ、自身のことを扱ってもらう、自身の時間を取ってもらうことはほとんどなく、
自分自身のことを考える際は、一人で考える傾向にありました。
仕事をしている中でも「相談相手」がいることはとても効果的だと強く認識しているので、であればコーチをお願いしよう、と思い至ったのが、1つめの理由です。
1−2)「相談下手」「食わず嫌い」を解消したい
1−1にも重なるのですが、私は割と自分のことを相談するのが苦手だな、と思っていて、それをこの機会に解消できたら良いなというのも動機でした。
あと、(すっかり渡す機会も減った)名刺に、「とりあえずやってみる」という活動方針を書いているんですが、コーチをお願いする、ということはなんとなく食わず嫌いでした。身の回りに自称を含めておそらく300名くらいはコーチの知り合いがいるにもかかわらず。
ということで、これらの解消にチャレンジしたいな、と思ったのも理由です。
1−3)「自分が自分を育てるモデル」の探索がしたくなった
ここ数年の傾向としてますます、「1社で終身雇用」「1人が専業で1社」という概念が薄れてきて、独立してフリーで働く人や、転職によるキャリアアップが増えてきたなと感じます。
想定している次のテーマとして、「成長」を「会社や上司」に委ねる(期待する)ことが困難になり、「自分の成長は自分で担保する」ことが加速してくるんじゃないかな、ということがあります。
成長(というふわっとした言い方をあえてしています)を促進させる環境があれば、そうでない環境もあります。人は環境に多大なる影響を受ける中で、「自分が成長する環境」を自ら整えることが、今後ますます重要になっていくと感じている一方で、
その方法論や事例はとても少なく未発達で、自らそういった環境を整えることが大事だ、と考えている人はまだまだ少ないなと考えています。
ここに対して考察し何らかの解を出すことが有用だなと考えたのが、この取り組みをしようと思った3番目の理由です。
2)どんな取り組みをしているか
「20〜30名のコーチと会う」「コーチングやコーチの受け方について調べたりインプットをする」の2つに取り組んでいます。
(派生する書籍とか読みたくなって、つい時間が足りなくなっていますw)
まず20〜30名のコーチに会う、というアプローチですが、
・既に一定の関係値がある方は、今回除外する
・必要な経費はプロセスの途上でも支払う
・できるだけ他薦で紹介をお願いする(紹介いただいた、いただいているみなさま、本当にありがとうございます!)
・コーチ紹介のサービスも使ってみる
という方法を採っています。
なお、現在で20名弱の方とお会いしたり、これからお会いする予定です。
自分に合う方も、そうでない方ももちろんいらっしゃいます(合う合わないなので良い悪いではないです)
コーチングやコーチの受け方について調べる、は、本を読んだりネットで調べたり、関連書籍に派生したりと、思いのままに食指を伸ばしています。
3)プロセスから得ているもの
3−1)コーチの大まかな分類や傾向がわかってきた
まず、コーチって何が違うの?ということの解像度が上がってきました。
現時点での私のざっくりとした理解・解釈を書いていきます。
(コーチの定義は色々なところで色々とされています。正しい定義を主張するところもありますが、ここでは定義は色々ある、という立場をとります)
・内面探索型と成果探求型がある
自己の内面を探求・探索し、理解を深めるアプローチをするスタイルのコーチ(内面探索型と勝手に名付けます)と、現状や、これまでの延長線上にはない成果を追求するアプローチのコーチ(成果探求型、と勝手に名付けます)に大別されます。
また、成果探求型には、新たな能力を獲得する、今の能力を伸ばすなどの「能力開発」を伴うアプローチと、成果を出すための能力は既にあり、それをどう活かすか、という「問題解決」の2つのアプローチに分かれるように思います。
(コーチによってはこれらをミックスして使い分ける方もいらっしゃるし、明確にいずれかのスタンスを取られる方もいらっしゃいます)
・終わりが「ある」か「ない」か
提供されるコーチングに、期間を決めている方と、そうでない方がいらっしゃいます。
前者は、目的やゴールを決めて、ゴールに対してのコーチングを、後者は、継続した関係性の中で問題を解決したり、内面を整えたりというアプローチを取られていて、
ここのスタンスは割と明確に分かれるところだな、と感じています。
・頻度やインターバル
コーチングの提供頻度。私が会った方では、月に1回が割と多いように感じました。
半月に1回(月に2回)、期間中はいつでも、というスタイルの方もいらっしゃいました。
・初回接点をどう定義しているか
初回接点も人によって様々だな、というのも興味深いポイントです。
初回を体験セッションと位置付ける方もいらっしゃれば、ただ会って話しをする、という方もいらっしゃいます。事前に自身のスタイルについての何らかの資料を見てね、という方もいらっしゃれば、そうでなく、構えず話しましょう、という方もいらっしゃいます。
3−2)コーチングは関係性(パートナーシップ)である、ということがわかった
どこかの定義によると(すみません、どこか忘れました)、コーチングとは関係性であるそうで、これが私にとって最もしっくりきています。
(そして、これまでのプロセスでの最も趣深い学びだと思っています)
コーチを決める上では、
・コーチはどんな人か(得意なこと、スタイル、価値観など)
・クライアント(つまり自分自身)はどんな人か(性格やタイプ、悩みや人生のフェーズ、テーマや指向性)
・コーチとクライアントの間にはどんな関係性(パートナーシップ)やコンテキストが流れているか(そして、終わりの有無や価格によって、コンテキストは変わりうる)
の3つを考えるのが大事で、逆に言えばこの3つが良い感じであれば、あとはだいたい上手くいく(3つが解決してくれる)ように感じています。
言い換えると、どんなに評判がよく優秀なコーチだとしても、関係性によってはワークしない、ということが言えると考えます。
この取り組みの始めに、「既に関係値がある方はやめておこう」ということを感覚的に決めたのですが、言語化されてスッキリしました。
3−3)単純にこの探求のプロセスが楽しい
何よりこの探求のプロセス、めちゃくちゃ面白いです。
自分の思考の枠は外してもらえるし、面白くて素敵な方とお会いできるし、色々な手法だったり、人間に関する理解度や解像度が高まったり、色々な理論的な裏付けを知ることもできたり。
(この学び、最終的にどなたかに決めることでの対価としての還元はもちろんですが、気づきや学びでできる限り還元したいと思っています)
4)今後の展望
まだ旅の途中、合計30名を目処に、色々な方にお会いして決めていきたいと考えています。
(2021年9月16日現在、自薦、他薦、ご紹介もまだまだ歓迎しています)
最終的に1名にお願いするか、テーマや領域を定義して複数名の方にお願いするか、
(誰にもお願いしない、は既に選択肢から消えています。現時点で既に嬉しい悩みの最中です)
半年くらいのサイクルで、延べ何名かの方にお願いするか、あたりを選択肢にしています。
また、「選び手視点でのコーチの選び方」というまとめも、このプロセスが終わったら書く予定にしています。
(「コーチ 選び方」で検索すると、既にプロのコーチの視点からの記事はたくさん出てくるのですが、選び手視点での記事は出てこなかったのです)
引き続き、もう少しこの旅を楽しみます!
追記:
発信後に教えていただいたことメモ
コーチングについて – ICF Japan Chapter | 一般社団法人国際コーチング連盟 日本支部
コーチングとは
コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、クライアントが自身の可能性を公私において最大化させるように、コーチとクライアントのパートナー関係を築くことです。
対話を重ね、クライアントに柔軟な思考と行動を促し、ゴールに向けて支援するコーチとクライアントとのパートナーシップを意味します。
https://www.icfjapan.com/pdf/2020_ICF_Core_Competencies_Japanese.pdf
コーチのコアコンピテンシー。特に印象的だったのはここ。
11. Partners with the client to end the coaching relationship in a way that honors the experience
11. 価値ある経験としてコーチング関係を終了するために、クライアントと協力し合っている
「終了すること」を前提としているのが興味深い。個人的には色々な解釈や立ち位置があっていいと思うし、その方が柔軟な気はしている。
あと、成長にも言及しているんだけど、そもそもコーチが成長を何と定義しているか、
ということも色々な視点がありそう。