よはくのらくがき

2005年から社会人、2016年からフリーランス。時折会社員へと往復したり、色々働くを実験・実践中。気づいたこと考えたことをまとめていきます。

働くってなんだ?2021年8月時点の暫定解

ふとしたきっかけで、「働くって何だろう?」に対して、現時点での解を言語化したくなったので、考えてまとめてみます。

 

■考えをまとめるきっかけ
①「働くことの人類学」を読んで 

 https://www.amazon.co.jp/dp/4991126061

 世界の色々な民族を研究している人類学者の方との対談が書籍化された本です
 (細かい内容は割愛。「働く」に関心がある方は、是非読んでみてください)
 この本を通じて、
 日本に生まれ、日本で働き、日本で生活していることで、
 ついつい「常識」だと思っていることが、実は上記の前提条件の上に成り立っていることに気づいた。
 
②上記ポストした際の新卒同期からの問い
 僕が新卒で入った会社は、とても忙しく働く会社だったのだが、
 そこでの同期がコメントをしてくれて、
 彼のコメントに(以下そのまま引用)
 なんか昔は鬼のように「働いた」時代もあった様に思ったけど、今は全然そんなんじゃなくて、でもアウトプットは前より多かったり。
「働く」ことでマウント取りたかった時代もあったような、他方「リソースを使わない」ことで生産性をたかめることに気づく時代もあったような。
働きたくもあり、同時に働きたくもなく、つまり働くとは、(答えではなく。)どういうことを指して言われてるかなぁと言う、その意見が気になりました、笑 
 とあって、うーん、なんだろうな、自分の中でどう捉えてるんだろうな、と、
 ふと言語化してみたくなったのが、ここの動機。
 
■「働く目的」「働くとは」をざっと調べてみると
・収入を得て生活する
・やりたいことを実現する
・自分が成長する
・社会に貢献する
・周囲に貢献する(はたをらくにする)
・目的なんて無い
あたりが言及されていた。
※余談ながら、働くとは?って調べると、就職活動(主に新卒)に向けたガイドがたくさん出てきて、それはそれで新たな発見だった。
 
■ここからが本論(当事者としての自分にも当てはめつつ)
労働=対価を得ること、というのはとてもわかりやすいし、
数年前までの自分だったら、ここにYESと答えていた。
 
ただ、対価を支払うには、当然ながら「原資」が必要で、
(まだ)売上を上げていない新規事業や起業は、原資を生み出さない。
 
あと、テクノロジーがどんどん進化して、人の仕事をどんどん代替していっているので、
対価と結びつけるのは、苦しくなってくるし、なんだか味気ない。
 
調べて出てきたことの、収入以外のところは(あと目的なんてないも除外)、
「自分」「他者」にカテゴライズできそうなので、自分軸と他者軸で掘り下げてみる。
 
■自分軸?他者軸?
まず自分軸でいうと、
「自己の実現」であったり、「やりがい」「楽しさ」「成長」を
得る行為であると言えそうな気がする。
その点において、スポーツや余暇、働くこと以外にも通ずる要素ではある。
後述する「他者への貢献」がやりがいそのものになることも含めて、
自分軸の何かが無いと、長期的には続かない営みなのではないか、と思う。
 
もちろん、対価を得る行為がとても多いのだけど、それだけではすり減るし、
家事や家庭内介護、ボランティアなど、金銭対価に表れない働くもたくさんある。
 
一方で、他者軸で考えてみると、
働くことは、なんらかの「付加価値」が発生する(させる)ことだとすると、
「働く」には、「価値の提供先」が何らか伴う事になる。
(提供する時間軸は、現在の場合と、未来の場合がある)
 
これは、「働く」に特有なのかもしれない。
 
■ということで、暫定の結論
働く、とは、
「自身が自己実現や、やりがい、楽しさ、成長などを得ながら、
 他者の現在・または未来に対して何らかの価値を提供する行為」
なのかな、と、結論づけてみた。
(結論にしちゃうとすごく平たくなっちゃうんだけど、まあそんなもんだろう)
 
■結論のあとで
「時間や労力を投下するよね」と、結論を書いた後に思い立ったが、
投下しないケースもあるし、投入すればするほど良い、ではないという感覚があるので、
時間や労力は、定義には盛り込まれなさそうだな、と。これも暫定の結論。