よはくのらくがき

2005年から社会人、2016年からフリーランス。時折会社員へと往復したり、色々働くを実験・実践中。気づいたこと考えたことをまとめていきます。

自論と引用を考えてみる

最近本を読んでいたり、話をしたりして気になったことを。

 

テキストや会話などで、「自分の考え」として話す時と、

他者の言葉(〜〜に書いてあった、●●さんが言ってた)を引用する時があって、

(本でも、他の文献を引用する場合と、自説を述べるところが存在する)

 

ここに一定の傾向がありそう、かつ、自身の考えや述べていること(または他者から受け取る内容)が今どこにあるのか?を意識することが大事かもな、と思ったので、考えをまとめてみます。

 

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誰の言葉で語るか?どの程度洗練されているか?

 

上図の4つの象限に分けて考えることが大事だな、と整理しました。

 

①洗練された自論

自らの言葉で語られていて、かつ、洗練度や自身としての思い入れ、納得度が高い状態です。

説得力が非常に高く、主にその人の主な専門領域であることが多いように思います。

(正しいかどうか、時代に適合しているかどうか、等は別の話です)

この領域の内容で重要なことは、

より洗練度を高め、深めるためのアップデートを行うことになります。

 

②未成熟な自論

自分の言葉で語っているが、専門度がそれほど高くなかったり、

理論としても洗練されていない状態です。

 

この領域で重要なことは、「まだまだ考えが練られていないな、もっと深められるな」と意識することと、

他者に伝える時に、その前提も含めて伝えることです。

 

話す側がこの領域について自信たっぷりに話すと、ミスリードを招いたり、

聞き手・受け手としてはなんだかモヤモヤしたりします。

(私もモヤモヤする機会が結構ある気がしています)

 

一方で、「壁打ち」として話す内容としては、受け手が考える余白があり、

活発な議論に繋がりやすい領域です。

 

③賢者の知恵を借りる

(主に)名著の引用や、他の人の洗練された考えを引用し、

自らが伝えたいことを伝えます。

「自信を持って」書籍を人に勧めることも、この領域に入ります。

 

後述する④との違いは、他人の言葉を借りているだけで、

基本的には自身の専門とする領域であったり、自身が深く納得している内容であるという点です。

この内容を元に、①を組み立てるか、この領域は引用元の賢者に任せるか、

伝え手によって分かれるところです。

 

④知識のパッチワーク

伝え手が主に専門とする領域ではなく、かつ自身の言葉で語らず、引用して語るケースです。

伝え手は、ある程度の内容理解を伴いつつ、あくまで情報提供、知識の受け売りとして、他者の言葉や情報を扱います。

情報の正しさや、内容の洗練度に対する判断は、受け手が行います。

 

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知識や見識を元にコミュニケーションを行う際、上記4つのどの領域で語っているか、どの領域で受け取るか、意識したり、認識を合わせると、

ストレスやミスリードがなくなるなぁと思います。