採用の仕事や組織づくりの仕事、その他諸々の仕事に携わってきて、
ほぼ、どの会社も口を揃えて「自走する人材が欲しい、自走する人材になって欲しい」と言っているような気がします。
色々、定義はありそうですが、私なりに「自走型人材」の要素を考えてみたいと思います。
なお、自立型、とか、自律型、とか色々表現はあるけど、概ね同じくくりだと認識しています。
表面的に捉えると色々誤解があるようにも思います。
ざっと検索するだけで色々出てくるので、それは割愛するとして、
(ちなみにWikipediaにも定義が載ってた)
まず一言で言い換えると、
「チームに求められる自己のベストパフォーマンスを、自ら発揮することができる」
かな、と考えました。
これを、
・チームに求められる
・自己のベストパフォーマンスを
・自ら発揮することができる
と要素分解します。
(当たり前っぽく書いてあるけど、どれも結構難しいです)
・チームに求められる
チームに求められていることをすると、チームに貢献できます。
こう書くと当たり前だし、だいたいのチームでは目標や役割を明示してたりするので、
一見、とても簡単なように見えます。
が、チームが本当に何を目指しているか、何を求めているかって、
案外、明示されてるものと違ったりします。
なので、
「今、何に取り組んでいるんだっけ?」
「本当に解決すべき課題は何なんだっけ?」
を、表面的にではなく、本質的に捉えにいくことが大事だと思います。
・自己のベストパフォーマンスを
次にこれです。これも、当たり前に見えるけど難しいです。
自分は何ができて、何ができないのか、を、正しく理解して、周囲に認知してもらうこと。
特に「何ができないのか」は、掴むのも、周りに表明するのも、難しいですね。
(私も未だに苦手です)
できないことをできるって言っちゃうと、自分も周囲もツラくなります。
(もちろん、できないことができるようになるようチャレンジする、ということも時には大事だし、それが成長に繋がるのですが)
あと、もう一つ注意すべきなのが、
ここで言う「できること」「できないこと」は、チームの中での相対的な立ち位置で捉える必要がある、ということです。
自分が完璧にできないから「できないこと」と思っても、チームの誰もが苦手なことであれば、自分がやるのが適切かもしれませんし(無いものは外から調達する、という視点も大事だけど、調達できるかどうかはわからない)。
自分を知ることはもちろんなのですが、チームメンバーのことを理解して、自分は何ができるのか、何ができないのか、を理解することが大事だと思います。
・自ら発揮することができる
最後にこれ。チームに求められていることと、自らのできることが明らかになったら、
それを実際に発揮することで、初めて自走になります。
自らの役割をきちんと定義し、明示し(チームに対して合意を形成し)、その役割を全うする。必要に応じて、協力体制も整える。
これができると、チームに対して最大限の貢献を果たせると思います。
ちなみに、チームへの合意形成が無いと、単なる暴走や独りよがりになってしまいます。
(たまに遭遇します。これに対するチームの許容度、みたいな話もある気がしていますが、それはまた別の機会に。)
これらを「自走力」って仮に定義したとすると、自走力って訓練によって身に付くコスパの高い習慣・能力のような気がしますし、
自走力を育む環境と、そうじゃない環境があるなぁと思います。
前者のような環境を選ぶことは、とても大事だなあと、改めて思います。