こんにちは。
今回は、パフォーマンスの発揮について、いくつかの類型があるよ!
ということを、考えてみます。
<目次>
生産量は面積で表現できるが、大きい=ベスト、とは限らない
パフォーマンスの3つのタイプ
「タイプ」「面積」「高さ」を意識しよう!
生産量は「面積」で表現できるが、大きい=ベストとは限らない
こなす仕事の量は、上の図のように、面積で表現できます。
単位時間あたりのパフォーマンスの高さと、投下した工数。
単位時間あたりのパフォーマンスが高い(生産性が高い、と表現することもあります)と、それだけ効率よく価値を生み出すことができ、
投下する時間が長ければ長いほど、 生産の量は多くなります。
「生産」という視点で考えると、より高いパフォーマンスで、より多くの時間を掛けると、より多くのものが生み出せることになります。
ただし実際には、時間が一定以上長くなると、集中力やコンディションを保つのが困難になり、縦の長さ(パフォーマンス)が短くなるので、長時間働き続ければ良いか、というと、そういうわけでもありません。
一般的には、面積が大きければ大きいほど、生産量や成果は多くなり、
面積が大きければ大きいほど、売上や報酬は大きくなる傾向にあります。
面積が大きければ大きいほど、無条件に良さそうに見えますが、
実はここには落とし穴もあるよ、というのが、今日の主張の大きなポイントです。
(後半に書きます)
パフォーマンスの3つのタイプ
今日の主張に入る前に、パフォーマンスには、大きく3つのタイプがあるよ、
という話(これも今日の中核です)をします。
図は、縦の長さを極端に表現していますが、パフォーマンスの発揮を、
図の3つのタイプで解釈します。
(図や例は簡素化の為に書いているので、特定の職業や仕事の良し悪しを論ずるものではありません)
①長時間持久型
求められるパフォーマンスは一定水準で、できるだけ長持ちすることが求められる型です。
コンビニやファーストフードのレジや、タクシーの運転手、などの仕事は、
ここに類型されます。
(個人の能力によって価格に差をつけにくい領域、と言う意味でこう表現します)
②生産量最大型
「できるだけ高いパフォーマンス」を「一定程度の量」実行することによって、
最大の成果をもたらすことができます。
多くのホワイトカラーの仕事など、 個人の能力によって比較的差がつきやすい領域です。
③突き抜け型
「とにかく最高水準のパフォーマンス」が求められ、極端に言えば時間の長さや継続性は必要とされない、
パフォーマンスのタイプです。
陸上短距離走、などのアスリートや、クリエイターは、ここに類型されます。
(なお、野球など、長いシーズンを乗り切る、という文脈もありますが、単純化のために、今回は考慮しません)
「タイプ」「面積」「高さ」を意識しよう!
冒頭の、面積が大きいのがベスト、とは限らない、に話を戻します。
上記の②の領域では、面積が大きいことがベストです。
ですが③の領域では、コンスタントに稼働し、80点のパフォーマンスを出せることよりも、
一瞬で良いから100点のパフォーマンスを出す、そのために残りの時間はコンディションを整えたり、研鑽をするなどに充てる、
ことが求められます。
(極論ですが、面積は小さくても全く問題ありません)
ただし、例えばクリエイターといっても、勝者総取りじゃないマーケットも存在しますし、
一定の品質を量産することで価値を発揮するパターンもあります。
(ここの塩梅が難しいところ)
重要なのは、自身(ひとりの人でも従事する領域や仕事の内容によって変わる)が取り組んでいるコトの「タイプ」はどれなのかを意識し、
(①だな、と思ったら、まずは②にシフトするのがおすすめ。
②と③は、どちらが絶対に良い、という問題ではないので、まずはタイプを認識する)
②であれば、どうやったら面積が最大化するか考え、
③であれば、どうやったら縦の長さが最も長くなるか、にフォーカスしてみてください。
(「育成する」ことを仕事にされている方は、是非その対象の方について、
上記の視点で考えてみてください)
今回言いたいことは以上です。
ちなみに、本論とは少し離れてしまいますが、多くの企業や組織で人やチームを評価する際、②を評価するのは比較的容易ですが、③を評価するのは難しく、
③の属性のパフォーマンスを、ついつい②のモノサシで評価してしまうことに、
とても大きなジレンマがあると思っています。