こんばんは。
最近書くのに時間が掛かってきてますが、それだけ悩めてるので良い傾向と思ってます。
今回は「定量化」について考えてみます。
「KPI」や「目標」は、(おそらくほとんどの)会社で設定されていたり、
運用されていると思います。
定量化することは良いこととされ、物事の評価も、できるだけ定量化して行われることが多いです。
(試験も点数で測ります)
今日は、定量化しないこと、について、考えてみたいと思います。
目次
定量化は有効かつ気持ち良い
定量化は強力がゆえにリスクもある
「測れない」に慣れ、定性を「感じ」よう
定量化は有効かつ気持ち良い
そもそも人は「知りたがり」「測りたがり」「比べたがる」生き物です。
「理解のできない/得体の知れないものに対する恐怖心」と
「もっと知りたいという好奇心」がそれぞれあります。
(人によって強い弱いはあります)
で、手っ取り早く「理解した気になれる」のが、定量化。
(本当に理解できることもあるし、そうでないこともあります)
物事を進める上で、現状を把握し、対策を打つのはとても重要であり、
データが採れるものについては、データを採り、分析し、分析を元に打ち手を考えることは、
より良い打ち手にするために、とても重要かつ有効なアプローチです。
そのため、できる限り定量化しようとしますし、
そのままだと測れないものも、「満足度」とかで定量化したりします。
とにかく、定量化するとわかりやすくなり、わかることでスッキリします。
定量化は強力がゆえにリスクもある
データで示されると説得力がありますし、わかった気になりやすく、
定量化はとても強力です。
それ故に、リスクもあります。
定量化のリスクには、以下のようなものがあります。
(他にもあるかも)
1)説得が目的化してしまい、恣意的な定量化が行われる
意思決定を仰ぐ上で、説得力が高いことは不可欠です。
それが故に、説得するのが目的になってしまい、どうすれば説得できるか?
意思決定を仰げるか、を考え、そのために必要なデータを、どうにか引っ張ってくる
結果、ちょっと強引なデータが恣意的に用いられたりして、かつ、
とても説得力があるので、説得されちゃったりします。
2)不自然に定量化したものは、本来の姿を示さない
無理やり定量化したものは、真実を示さないことは多々あります。
全てが、とは言いませんが、例えば満足度など。
満足度が高い=対象者が満足しているか、と言うと、決してそうではないケースは散見されます。
3)「定量化したい欲求」は、短期的な成果を要求する
定量化はとても魅惑的なので、何でもかんでも「どうやったら定量化できるか」
に結びつきます。
また、特に最近は変化のスピードが早くなってきているので、短いスパンで
検証できないか、という欲求は、益々強くなってきているように思います。
結果として本来の目的が損なわれる、ということも、度々起こります。
これらのリスクがあることを認識するのは、とても大事なことだと思います。
(これらが複合的に悪影響を及ぼすこともあります)
「測れない」に慣れ、定性を「感じ」よう
定量化は、とても魅力的ですし、とても有効です。
一方で、「測れないもの」にも(にこそ、と言うべきかもしれません)大事なものはあります。
「測れないもの」を測ろうとせず、定性のまま感じ取る習慣やスキル・センスが、
これから、より大事になってくるなぁと思ってます。
(この辺はとても感覚的ですが、ここ何年か特に思うこと)
ちなみに、この文章も「思います」を多様してるんですが、
僕が思うに、ビジネス上では「思います」は良くないものとされてきました。
(僕の周りの環境だけではないはず)
この辺も、変わってきているように感じてます。