前回、
- 組織にはハードとソフトがある
- ハードとソフトがマッチしないと上手くいかない
- ハードとソフトは、連動して成長・成熟させる必要がある
- ハードよりもソフトの進化をちょっとだけ優先しよう
のうち1を論じたのですが、今回は、組織のハード(運営形態や仕組み)とソフト(構成する人の自走度合い)はマッチしないとうまくいかないよ、という話をしたいと思います。(2と3)
組織の運営スタイルや仕組みは、構成メンバーの成熟度と合わせる
管理しないと困るケースには、
①規制をしないと意図せぬ「悪いor非効率な」動きをする
②指示をしないと動けない
の2つがあります。
(ちなみに、管理が厳しくても、人は抜け穴を探し出すので、管理すれば管理できるってわけでもない)
じゃあ①や②の人をクビにすれば良いか、というと、それだと事業・仕事が回らないし、単に課題と向き合うことの放棄になるので、
色々と仕組みを作って管理したり、自走を促すよう育成したりしていきます。
ソフトはいつの間にか変わる、ハードはアップデートさせ続ける
上記に向き合った結果、適合しない人が辞めたり、育成によって自走度合いが上がったりするので、
(図で言うところの右側に寄っていく)
なんとなく、「今の仕組みがワークしない感」が出てきます。
(もっとややこしいのは、全員の自走度合いが同じわけじゃなくて、組織の中でも自走の度合いに違いが出てきます)
そのため、どんなにしっかりとした制度や仕組みを作ったとしても、きちんとチューニングし、アップデートしなければならないと思います。
これは肌感ですが、変化のスピードは時を追うごとに早くなってきているので、
時間と労力とお金を掛けて、大掛かりの仕組みを作るのではなく、
検証とマイナーチェンジ、バージョンアップを繰り返しながら、徐々に図の右上にシフトしていく、と言う気持ちで、ハードづくりに取り組むのが良いと考えます。
(そして、往々にして大掛かりに人事の仕組みを作った会社ほど、サンクコストに囚われてバージョンアップを怠り、結果仕組みに縛られる、という悲しいケースも結構ある気がしています)
次は、冒頭の4について書こうと思ったんですが、ハードとソフトのアップデートについて、考えをまとめてみたくなったので、次は「ソフトはハードに引っ張られる」ことと、「ソフトはどうやって右に持っていくのが有効か」を、考察しようと思います。
(そして、ここまで整理したら4はなんだか違う気がしてきました。笑)